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糖尿病と歯周病

糖尿病と歯周病の関係

歯周病は糖尿病の6番目の合併症です

最近では、歯周病が単に口の中だけの病気ではなく肺炎や心内膜症など様々な病気の原因になると考えられるようになってきました。とりわけ糖尿病や動脈硬化といった生活習慣病は密接に関係しています。

以前から、「歯周病は糖尿病の6番目の合併症」ととらえられるになっています。ところが最近の研究では歯周病が糖尿病を引き起こす原因になることもわかってきました。実は、歯周病になると歯茎に炎症が起こり、この炎症が生活習慣病をひきおこします。歯周病が進むと、歯と歯茎の間に「歯周ポケット」呼ばれるすき間ができ、その部分の歯周組織が炎症を起こします。歯周ポケットの深さが5mmほどの中程度の歯周病では、炎症した部分の面積を会わせると手のひら分に相当する大きさになります。ここから、歯周病菌や内毒素が血中に流れ込み、それらが抗原となって白血球を活性化し、肝臓や脂肪細胞から様々な炎症成分が分泌されます。

この炎症成分の1つであるTNF-αは血糖値を下げるインスリンというホルモンの効きを悪くし、糖尿を引き起こす原因となります。また、炎症成分インターロイキン-6(IL-6)は、肝臓から更に別の炎症成分CRPを分泌させ、心筋梗塞のリスクを高めます。

肥満や喫煙も歯周病の要因に
肥満や喫煙も歯周病の要因に

しかし、歯周病を治療すれば糖尿病を改善したり、心筋梗塞のリスクを低減することができます。実際、糖尿病の患者さんに歯周病治療を行うと、糖尿病の症状が改善したり、歯周病治療に血中CRP濃度が下がり、心筋梗塞のリスクが低下したりします。

つまり歯周病予防により、生活習慣病の危険度を下げることが出来ます。
歯周病予防で大切なのは、肥満にならないことです。
肥満の人と肥満でない人を比べると、3~8倍歯周病になりやすいというデータがあります。
これは肥満した人の脂肪細胞から前述の炎症成分が大量に放出されるからです。また、1年に30箱以上のタバコを吸う人は、非喫煙者に比べて歯周病になる危険度が5倍以上になる報告もあります。

そのほかに家族に歯周病で抜歯した人がいる場合や歯磨きが十分にできない、ここ数年歯科医院で歯のクリーニングをしていない、歯磨きをすると歯茎から血が出るといった人も歯周病になりやすいので注意が必要です。

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太田小児歯科

歯周病とは

今や歯周病は生活習慣病の一つ

今や40歳代の人の80%以上が「歯周病」にかかっています。歯周病はコラーゲン(結合組織を構成するタンパク質)を溶かす酵素や毒素を放出する悪質な菌の感染症です。歯周病菌に感染すると、歯そのものではなく、歯肉(歯茎)や歯根膜、歯槽骨など、歯を支えている歯周組織が破壊されてしまうのです。これが歯周病です。歯周病はサイレントディジーズ(静かなる病気)と言われ、むし歯のように痛む事があまりありません。また歯肉の腫れや出血、膿が出るなどの症状が特徴です。

歯周病の進行

歯周病の進行が始まると歯ぐきから血や膿がでます。 歯や歯ぐきの周りに歯周病原菌が付着して歯ぐきを侵し始めると、体は細菌をやっつけようとする自己防衛機能(免疫)が働き、白血球の中の好中球などの防衛軍が出てきます。歯肉に炎症が起こって腫れたり、ブラッシング時に出血することもあります。歯肉炎を放置すると歯周病に進行します。歯周病は進行度によってP1~P3の3段階に分かれます。ここでは歯周病の進行状態をご説明します。PとはPeriodontal disease(=歯周病の略称)。

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健康な歯肉

健康な歯肉にはステップリング(みかんの皮の表面の小さなくぼみ状態)が見られます。
歯肉はサンゴやまたピンクの引き締まった弾力性のある健康歯肉です

P1
初期の歯周病(P1)

歯の付け根の表面に、プラークが溜まり、歯の周囲や歯と歯の間の歯肉に炎症が起こります。
ブラッシングしたときや固い物を食べると、出血することがあります。これくらいではまだ痛みもありません。この段階を「歯肉炎」といいます

P2
中度の歯周病(P2)

プラークが歯石(しせき)になり、歯石は大きくなって、歯根膜が溶け歯肉溝の中にも広がってきます。
歯肉溝はだんだん深くなり、歯肉の弾力性がなくなって、歯肉ポケットと呼ばれる空間ができます。炎症もすすみ、歯槽骨の破壊も始まります。

P3
重度の歯周病(P3)

症状が進むと歯周ポケットがさらに深くなり、歯槽骨がほとんど破壊され、
歯がぐらつき歯の根も見えてきます。出血や口臭も強くなり常時膿が出るようになります。その状態を一般に歯槽膿漏といいます。

歯周病の原因

お口の中には約300~400種類の細菌がいます

歯周病は、歯と歯の間の境目に、「プラーク(歯垢)」と呼ばれる嫌気性菌の塊がくっつくことが始まりとなって起こります。
プラークの中には、およそ300~400種類の細菌がいます。これは顕微鏡で調べないと口の中の手入れが行き届いている人で500億、普通の人で2千億、歯周病がひどい人では1兆個ほどいることがわかっています。
この死守病を起こす細菌を特に「歯周病菌」といいます。歯周病菌は、単に歯周病を引き起こすだけではなく、糖尿病や心臓病などに関与していることがわかってきました。

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糖尿病患者の歯周病治療

歯周病治療の基本はプラークコントロール

歯周病治療の原理、原則は糖尿病患者においても変わることなく、プラークコントロールを徹底にすることです。
プラークコントロールとは、つまり歯垢を制御することが歯周病や虫歯の予防に最も有効です。プラークをためないようにPMTCやスケーリング、ルートプレーニングといった基本的な歯周病治療はとっても重要です。

太田小児歯科のPMTCとは
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PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)とは、専門のトレーニングを受けた歯科医師・歯科衛生士が、歯の表面についた歯垢(細菌の塊)や沈着物を特殊な医療器機を使って完全に取り去った後、歯垢(細菌の塊)の再付着を防ぎ歯の質を強くするためにフッ素を塗布する行為をいいます。

ツルツルに磨かれた歯面は、プラークが付着しにくくなります。また、PMTCを定期的に行うことにより、歯をむし歯、歯周病から守り、健康な口元を維持できます。

PMTCによって得られる効果は・・・

1.歯周疾患の改善及び進行防止

ご自身では、磨きにくい部位の歯垢(細菌の塊)を完全に除去し,歯肉の状態を健康にする。

2.ムシ歯予防

ブラッシングだけでは落とすことの出来ない歯垢(細菌の塊)を破壊し,フッ素塗布で歯垢(細菌の塊)の再付着を防ぎムシ歯の発生や進行をおさえる事が出来ます。

3.歯質の強化

歯垢(細菌の塊)を取りきった歯の表面に直接フッ化物入りペーストを用いることで歯の再石灰化(歯を強くする)を促進することができます。

4.審美性の向上

ステイン(タバコのヤニ、コーヒー、お茶などの着色)を除去し、光沢のある歯の表面を回復することができます。

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